年収1000万 ITフリーランスの随想録

創業以来年商1,000万以上を継続しているITフリーランスの業務体験記や日々思うことの記録

ITフリーランスとして独立するためのスキルレベル

こんにちは。

 

今回は、
ITフリーランスとして独立するために、どの程度のスキルレベルを必要とするのか?

という点についてお話ししたいと思います。

 

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まず、一口にITフリーランスといっても、

など、これらは一例で、他にも様々な職種があります。

 

ちなみに、私はこのうち、コンサルタントシステムエンジニアプログラマーとしての仕事が大半ですが、このうち、システムエンジニアをとってみても、Javaや.NET、フロントエンドやバックエンド、アプリやインフラ、など様々な分野に細分化することができます。

 

したがって私の具体例でお話しすると対象の読者が限られてしまうため、ここでは私自身の経験から、広くITフリーランス全般について、独立して仕事をする際に必要なスキルレベルについて考えてみたことをお話しします。

 

(1) 自己解決レベルのスキル

 

フリーランスとして働く場合は、顧客にとっては単価*1に見合ったプロとしての仕事を期待しているわけですので、業務遂行に伴って生じる様々な課題に対して、基本的に自己解決することが前提となります。

 

会社員の場合、周りは「同僚」であり、先輩に教わるなどの協力関係があったり、上司が部下の成長を見込んで少し難しい課題解決を命じる場合もあります。

 

ただし、フリーランスの場合は、このような関係性はありませんので、与えられた業務や課題に関しては、自己解決が十分可能な前提で臨むべきです。

 

自己解決できないほど難しい課題に対応せざるを得ない状況になったら、単価と課題と自身のスキル、いずれかが見合っていない、本来受けるべきでないレベルの仕事をうけてしまっていると考えるべきだと思います。

 

フリーランスとして業務を受ける場合は

  1. 事前面談などを通じて、業務内容や発生し得る課題のレベル感を把握する
  2. 提示単価*2から対処を期待されている課題のレベル感(いわゆる「期待値」)について想定可能である

などの準備が必要です。

 

(2) ”自分でやってダメなら、普通のフリーランスなら皆ダメなはず”と言える程度のスキル

 

とはいっても、やはり業務を行う上で、当初想像していなかった難しい課題に直面する場合があります。

 

そのような場合に、このタイトルのようなスタンスでいられるかが一つの基準になる気がしています。

 

個人的な話ですが、私の場合はいわゆる「控え目」な人間であり、顧客やチームメンバーに対して押し出しが強い方ではなく、顧客が自分をどう評価しているかについて神経を使うタイプの人間です。

 

そんな私が技術的課題に直面した場合に、このタイトルのようなスタンスを保てるかで、その後顧客との信頼関係を維持できるかに影響を及ぼしてきたように感じます。

 

どういうことかというと、"自分がやってダメなら、普通のフリーランスも皆ダメなはず"と思える場合、課題に対応するために

  1. 人員増強を提案する(マンパワーによる課題解決が可能な場合)
  2. もっとスキルの高い(高単価の)人材投入を提案する

などの能動的な提案を自信をもって顧客にしやすくなるためです。

このような自信が持てない場合、難しい課題をひとりで抱え込む状態になりやすいので、これは顧客との関係が悪くなる典型的なパターンのように思います。

 

 (まとめ)

 

結局、(1)と(2)で似たような話になってしまいましたが、そもそもフリーランスで仕事をするために明確に必要な、具体的スキルを見つけることは現実的でないし、単価(期待値)という要因も絡んできます。

 

ITフリーランスを始めるためには、ある一定のスキルが必要、という考え方ではなく、(1)(2)いずれの観点もクリアできる仕事が どの程度市場にあり、どの程度の単価で求められているか、ということが自身のマーケットバリューである という考え方がしっくりくると思います。

*1:ITフリーランスの業界ではこの「単価」という表現をよく使用します。一般的にこれは1か月あたりの報酬金額を指します。概ね「報酬」と置き換えて読んでいただいて大丈夫です。「単金」という表現もたまに聞きます。

*2:私が顧客と事前面談をする場合には、次のような役割を提示して話をすることが多いです。

  • コンサル、または開発プロジェクトのリーダー(調査・管理・調整が中心)
  • システムエンジニア業務(システム設計中心)
  • プログラマー業務(コーディングやテストの実施が中心)

それぞれに3段階の単価(120万,80万,60万)を設定しており、単価交渉がまとまった時点で大枠の役回りに齟齬がないような状態となっています。